『幸せになりたいか』『他者に対して優しくしたいか』

千葉県君津市植畑 どんど焼き 2019年2月2日

先日、君津市へ友人からの招待で、どんど焼きに参加させていただきました。『無病息災・五穀豊穣』をお祈りして、その年の年女・年男が火をつけて、正月飾りを焼き歳神様をお見送りする火祭りです。地元の年女年男に混ざり、年女として私も火つけ役をやらせていただきました。

初めてお会いした方々でしたが、ゲストを喜んで迎えたいと、温かい焼きそば、豚汁や温かい酒を振る舞い、私が妊婦であることを知ると、冷やさないように火の近くに誘導したり、足元転ばないように気を使ってくださったりと、火も温かかったですが、何より人が温かい。

同じく先日、ネットショップ詐欺に騙されてお金を失いました。詐欺師は、巧妙なシステムを作り、人からお金を奪うのです。そんな後に、ボランティアで準備をし、安全対策をし、温かいご馳走を作り、資金を寄付して人々に与えて喜んでもらおうという人々に触れて、とても考え深いものがありました。

『おむつなし育児』『世界一幸せな子育て』著者クリスティン・グロスローを読みました。そこに書いてある子育ての哲学は大人にも大いに働きかける、大人も子供も同じ人間で、大事なことは全く同じと思わせてくれました。

著書より『アメリカでは1960年代から70年代にかけて、良いマナーを含めた伝統的価値は”古臭い”と見なされるようになり、個人の成長や自尊心といったことが重要視され、他人がどう思うかを気にするよりも個人の幸せを優先するべきだという考えが広まりました。<中略>1970年代多くの大学生にとっての主要なゴールは、『自分なりの人生哲学を作り上げる』ということ。2005年になると『人生を快適に暮らしていける金持ちになること』に代わりました。他者への共感といったものは重要視されなくなり、代わりに自己愛(ナルシズム)が重要視されるようになりました。』

著者は、韓国人の両親を持ちアメリカと日本で経験した子育てを語ってくれています。自己肯定感や自尊心が低い日本人と高いアメリカ人。

私は、自信をつけ目標達成し充実した人生を得るために、自己肯定感や自尊心を高めようとしていましたが、彼女の本を読んでいてただそれらが高ければ高いほどいいものでもないと学びました。どうやってそれが形成されたのかという質が大事ですね。

小さい頃から、常に自己肯定されて育った子供は、他人への思いやりやマナーを身に付けることなく、自己中心的で思いやりのない行動をしがちだったと。親が子供の自尊心を大切にしすぎると、自分で困難を克服していく力を損ないかねない。自らに由る『本当の自尊心』をチャレンジし育てることが大切。

解説より 日本青少年研究所が2010年に行った『高校生の心と体の健康に関する調査』で『全くそうだ』という選択肢を選んだ高校生は、

『私は価値のある人間だと思う』米国57.2% 日本7.5%

『自分を肯定的に評価する方』米国41.2% 日本6.2%

『私は自分に満足している』米国41.6% 日本3.9%

『自分は優秀だと思う』米国58.3% 日本4.3%

こうした自尊心の低さは、乳児期の育ちと関係があり、そこでありのままを肯定・受容されれば『自分をありのままで良い』という自尊心が生まれるが、この時期に親の期待を過剰に示してレールを敷くことが多くなると、自尊心の根っこが育ちにくくなるという。

『他者に対して思いやりのある態度で接することができる人は、より大きな幸福感を感じることができる』

『寛大で親切な態度で接することができると、他者と良い関係を作ることができ、人生の幸福感が増す』

自分自身が幸せになるためには、自身を愛し、他者に対して親切でなければならないのです。

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